Vol.014 寒じめほうれんそう
岩手県北部に位置する久慈地域は、
冬にはマイナス15℃前後まで気温が下がり、
まさに天然の冷蔵庫のような厳しい寒さを迎えます。
寒さに耐えながら育った「寒じめほうれんそう」は、
葉が縮み肉厚に、糖度も栄養価も抜群に生育します。
名称:寒じめほうれんそう
最盛期:11月下旬~2月末
寒じめほうれんそうは、夏秋期のほうれんそうよりもビタミンA・C、葉酸、鉄などをより多く含み、栄養価が高いのが特徴。目に良いといわれるルテインも豊富に含まれています。
中村駿人さん(26)
岩手県普代村出身。1993年生まれ。普代村「マルハ農園」の若き担い手として、久慈地方の特産品である「ほうれんそう」をメインに、露地栽培とハウス栽培を併用しながら1年を通じて安定生産を行っている。
栄養豊富で甘味抜群!
岩手の冬の健康野菜
久慈地域(久慈市・洋野町・野田村・普代村)は県内有数のほうれんそうの産地で、1989年から「寒じめほうれんそう」の栽培に取り組んできました。2019年7月に機能性表示食品として消費者庁より認定を受け、現在は栽培面積を896aに拡張。産地のさらなる活性化をめざして生産に取り組んでいます。天然冷蔵庫のような寒風にさらされながらおよそ120日かけてじっくりと栽培された寒じめほうれんそうは、ルテインや糖分、ビタミンをたっぷり蓄積。葉は縮れてふっくら柔らか、味はとても甘くえぐみも感じないのが特徴です。収穫したての糖度8以上のものだけを選り分けて出荷しています。
胡麻和え
胡麻和え
葉や茎は柔らかく、茹で時間は30秒程度でOK。その後、水にさらしてから水気をしっかり絞り和え物に。寒じめならではの甘味をじっくり味わうには、おひたしやしゃぶしゃぶなどシンプルな調理法もおすすめです。
JA 新いわて久慈営農
経済センターの皆さん
「寒じめほうれんそうはとっても甘くておいしいので、ぜひ食べてみてください」
「三陸の感動を世界に伝えるために」という想いをもとに誕生した「ケラッセ東京」は、
三陸産の食材をメインに用いた料理の数々に、見ても食べても感動の体験ができるワイン食堂です。
東日本大震災津波をきっかけに岩手県住田町の生産者と交流を深めたというオーナーシェフの坂東誠さんが、「いただいた“ご縁”を大切にしたい」と店をオープン。
住田を中心とした三陸のミネラル豊富な食材や地元農家直送の野菜を用いて、素材の持ち味を生かしたさまざまな料理を提供しています。
また、食のイベントや生産者と消費者がつながる交流の機会を定期的に設けるなど、三陸の食と文化の魅力を積極的に発信中。「岩手の食材は、派手さはそれほどないものの海や山のものが全て揃っていてレベルがとても高い。自分もまだまだ知らない食材がたくさんあるので、これからもっといろんな岩手の食材を使っていきたいと思っています」と坂東さん。
岩手の方言で「きてくださいね~」という意味の「ケラッセ」で、岩手の魅力を食を通じてこれからも紹介していきます。
ケラッセ東京の定番人気メニューの生ウニのパスタに「寒じめほうれんそう」を加え、さらにバージョンアップさせた期間限定メニュー。甘味の濃い寒じめほうれんそうに、濃厚な生ウニのクリームソースが絶妙にマッチした一品。
※2月限定メニュー
Kerasse Tokyo
坂東誠さん
1972年、青森県生まれ。東京の洋食店などで修業を重ね、東日本大震災津波を機につないだ岩手県住田町との縁を生かし、2018年11月に新たな事業展開として「三陸ワイン食堂 Kerasse Tokyo」をオープン。コンサルタント事業も手掛けるなど幅広く活躍中。
三陸ワイン食堂
Kerasse Tokyo(ケラッセ東京)
- 〒162-0055 東京都新宿区余丁町9-9
- クレアール余丁町1階
- 営業時間/
- 11:30 ~ 14:00
- 17:00 ~ 23:00
- 定休日/日曜
- TEL/03-6380-0253
「寒じめほうれんそう」の取材は、
下記の皆様にご協力いただきました。
- 新岩手農業協同組合 久慈営農経済センター
〒028-0061
岩手県久慈市中央1-57
TEL:0194-52-1318 - 三陸ワイン食堂 kerasse Tokyo
〒162-0055
東京都新宿区余丁町9-9 1F
TEL:03-6380-0253