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いわてのかあさん通信

いわてのベテランのおかあさんが、ながく愛されてきた郷土料理や、知って得する家事のコツを伝授します。

梅津末子さんは、岩手県では知られた料理の先生。80歳を超えたいまでも、たくさんの生徒さんをかかえて、お元気に、忙しく、料理のご指導をされています。今回は、だれもが悩ましい毎日の献立づくりのコツを伝授します。ベテランのあなたでも、目からウロコの知恵がきっとありますよ。

「今日の晩ごはんは、何にしようかしら?」おいしくて、家族を飽きさせない、栄養バランスも考えた晩ごはん。おかあさんたちは、この難題を毎日考えています。レパートリーはそれなりにあるはずなのに、うまくいかない。ベテランのおかあさんでも、悩むことがある毎日の献立づくり。今日は、そのヒントについてお話しします。

私は、月8回の料理のクラスとテレビの料理番組、岩手県内の各地に招かれての料理教室などを合わせて、月に少なくとも6つは新しいレシピをつくります。新しいレシピは何度か試作をしてまとめますから、わが家の朝・晩の食事の用意と合わせると、料理づけの毎日です。その私が、どんなやり方で、毎日の献立を考えてるかといえば、だれでもできる簡単なやり方なんです。

ポイント1)変化は、旬や行事を取り入れて。
なにか一品、季節のものを取り入れます。菜の花のお浸し、ひな祭りの五目ずしなど、週に一度、月に数回あるだけで、食卓が華やぎますよね。

ポイント2)五色・五味・五法で考える。
食卓に5つの色を盛り込むと栄養のバランスが取れ、5つの味を入れると味覚のバランスがとれ、5つの方法で調理すると飽きることなく食べられる。和食や中華・韓国料理に共通した、献立づくりの定法です。昔から、あるものですが、憶えておくと便利です。

●五色(赤、白、黒、黄、緑)
赤=ニンジン、トマト、肉など
白=大根、白菜等淡色野菜、白身魚
黒=昆布、ゴマ、椎茸
黄=卵、コーン
緑=ホウレン草など緑黄色野菜

分類は諸説ありますが、さまざまな食材を、バランスよく献立に盛り込む目安として考えてください。たとえば乳製品は、伝統的な和食にはありませんが、白にいれておけば、しっかりとれるという具合に、柔軟にとらえてよいと考えます。また、五色は、献立の見た目の彩りのバランスでもあります。たとえば、赤が足りない時は、「赤い花を食卓に飾りなさい」と、教室で教えています。

この五色と同様の目安として、私の教室では、「まごたちにはやさしい」という言葉も教えています。
ま=豆類、ご=ごま、た=たまご、ち=乳製品、に=肉類、は=わかめ・昆布、や=野菜、さ=魚、し=椎茸(キノコ類)、い=芋類
1週間の献立で、これをメニューに盛り込めば、バランスのとれた健康的な食事がとれるわけです。

●五味(甘味、塩味、辛味、苦味、酸味)
甘い、しょっぱい、辛い、苦い、酸っぱいの5つの味を献立に盛り込むことで、味覚のバランスをとります。

●五法(焼く、煮る、蒸す、揚げる、和える)
和えるの代わりに「生(刺身、サラダ)」としているものもあります。

五味も五法も、味わいの単調さを避けて、飽きのこない、食べて満足感の高い献立を考えるための目安です。揚げ物ばかりでも重いでしょうし、そこにサラダや煮物が加わることで食事を終えたあとの満足度が高まります。

ポイント3)一汁三菜(二菜)を基本とする。
主菜、副菜、副副菜、汁、ご飯と決めていれば、主菜が決まれば、副菜、副副菜も主菜を補うかたちで決められます。汁はバランスのいい献立に大切です。おかずに野菜が足りなければ、野菜たっぷりにする。ワカメなど海藻類は、みそ汁の定番です。副副菜は、漬物やきんぴらゴボウ、つくだ煮、煮豆などの常備菜にしておくと便利です。

こうした基本ルールを決めておくと、今晩の献立を考えるのはラクチンです。
まず主菜から考えます。肉か?魚か?サバのいいのがあったので、サバの味噌煮にします。
野菜がとりたいので、副菜は野菜の天ぷら。さつま芋、レンコン、ニンジンとごぼうのかき揚げ。副副菜は、ほうれん草、菜の花、もやしの和え物にします。和え物に生姜をすって加えると、味噌煮の味の濃さ、天ぷらの油っこさも、さっぱりとしてくれます。

主菜を揚げ物にしたら、副菜は煮物というように、五色・五味・五法と「まごたちにはやさしい」で、献立を考えていきます。

今日のレシピは、五色・五味・五法を踏まえて一汁二菜に炊き込みご飯の4品を考えました。

釜めし風炊き込みご飯

<材料>

米………………3カップ
とり肉(もも)…150g
生しいたけ………6枚

A:
 酒………………小さじ1
 しょうゆ………小さじ1
 みつ葉…………1/4わ
 だし汁…………3カップ
B:
 薄口醤油………大さじ3
 酒………………大さじ6
 みりん…………小さじ2
 塩………………小さ

①米は前もって洗い、ざるに上げて水気をきって、炊飯器にいれだし汁に浸しておく。

②とり肉はぶつ切りにし、Aで下味をつける。しいたけは石づきをとり、4~6等分にする。

③ ①の炊飯器にBを入れて混ぜ、②のとり肉としいたけを乗せ、スイッチを入れる。

④炊き上がったら、みつ葉を散らす。

八杯豆腐のとろろ汁

<材料>

油揚げ………………………1枚
豆腐…………………………1/2丁
長いも………………………200g
塩……………………………少々
酒……………………………大さじ1
だし汁………………………カップ3
しょうゆ……………………大さじ1
青海苔………………………少々

①油揚げは熱湯をかけて油抜きし、縦半分に切ってせん切りにする。

②豆腐は5mm角の長めの拍子木切りにする。

③長いもは皮をむいてすりおろし、塩と酒を加えてよくする。

④鍋にだし汁を煮立てて①の油揚げを加え、しょうゆで味を整える。

⑤ ④に②の豆腐を入れ、さっと温めてお椀に盛り、③のとろろをかけて青海苔を散らす。

タラのごま揚げ

<材料>

生タラ……………4切れ
卵白………………1個分
いり白ごま………大さじ4
いり黒ごま………大さじ4
塩・こしょう……各少々
万能ねぎ…………8本
揚げ油
小麦粉
おろししょうが…小さじ1

A:
 酢…………小さじ2
 砂糖………小さじ1
 片栗粉……小さじ1
 塩…………小さじ1/2
 水…………1/2カップ

①タラは3~4等分に切り塩・こしょうをふる。

② ①に小麦粉をつけ卵白をからめてごまをまぶす。

③170℃に熱した揚げ油でカラリと揚げる。

④器に盛り万能ねぎを5㎝長さに切って添える。

⑤Aを小鍋に入れて火にかけ、とろみがついたらしょうがを加え、つけだれをつくる。

5色なます

<材料>

大根……………500g
人参……………50g
塩………………小さじ2
みつ葉…………1/4わ
きくらげ………5~6枚
卵………………1個
白炒りごま……大さじ1

A:
 塩…………少々
 砂糖………小さじ1
B:
 酢…………大さじ3
 砂糖………大さじ1 1/2
 塩…………小さじ1/2
 しょうゆ…少々

①大根と人参は、4㎝の長さの細めの短冊切りにし、塩をふっておく。

②卵はほぐしてAで調味し、薄焼き卵を作って細めの短冊に切る。

③みつ葉の茎だけをさっとゆで、4㎝の長さに切る。

④きくらげは水に戻して熱湯をかけ、石づきをとってせん切りにする。

⑤Bで合わせ酢を作る。

⑥ ①の水気を絞ってほかの材料と一緒に⑤に入れ、混ぜ合せる。

⑦器に盛って炒りごまを、ひねりながらふりかける。

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