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いわてのかあさん通信

いわてのベテランのおかあさんが、ながく愛されてきた郷土料理や、知って得する家事のコツを伝授します。

すり鉢のすすめ。

梅津末子さんは、岩手県では知られた料理の先生。80歳を超えたいまでも、たくさんの生徒さんをかかえて、お元気に、忙しく、料理のご指導をされています。親子二代で先生の指導を受けた生徒さんも珍しくないとか。いわてのベテランかあさん梅津先生の連載スタートです。

みなさんのお家にはありますか?「すり鉢」。和え物や練り物、お菓子作りなど、料理の幅がひろがるので台所にあると便利です。そして、今月のテーマは、すり鉢のもうひとつの効用についてお話しします。

岩手では、伝統的なおやつ作りでも「すり鉢」が活躍します。盛岡のあたりでは「ひっつみ」といって、小麦粉のだんごをよく食べます。野菜たっぷりの汁物として有名ですが、子どもたちは、おやつの「ひっつみ」が大好きです。小麦粉をこねてのばしたものを、ひっつんで(手でちぎって)湯がいたものに、クルミやゴマのタレ、枝豆をつぶした「ずんだ」をまぶします。

わたしが子どものころ、お母さんは、おやつにこの「ひっつみ」をつくってくれました。子どもたちは、自分の大好きなものをつくるとなると、はりきります。クルミを剥く人、それをすり鉢でする人、すり鉢を押さえる人。子どもたちの中に自然に役割ができる。すり鉢を真ん中において、おしゃべりもはじまります。家族の中で、それが自然な教育にもなるし、何よりも思い出になりました。

小さな台所道具のひとつが作り出す、ちょっといい時間。いまは便利なキッチン道具がいっぱいあります。でも、手をかけることで、生まれる家族の時間は、便利さには代えられません。子どもたちのお手伝いのごほうびは、おかあさん手作りの「おいしいおやつ」。そして、もうひとつは、一生記憶に残る「家族の思い出」です。

まめぶ汁

わたしのお母さんは、料理上手でした。こうして料理を仕事にしているわたしですが、 煮物、和え物、漬物は、まだ母の味においついていません。母は働きものだったから、おやつもみんな手作り。大好きだったのは「みみこもち」。小麦粉を練って、黒糖とクルミを包みます。人気の朝ドラ「あまちゃん」で話題になった「まめぶ」の親分みたいなもの。
そこで、今月のレシピは、「まめぶ汁」にしました。家族で「まめぶ」を一緒につくるのも楽しいですよ。

<材料>6人分

南部小麦粉………200g
くるみ……………30g
黒砂糖……………30g
にんじん…………1/2本
ごぼう(小)………1本
焼き豆腐…………1/2枚
油揚げ……………1枚

干しかんぴょう…10g
しめじ……………1/2パック
だし汁……………4.5カップ
しょうゆ…………大さじ3
塩…………………少々
片栗粉……………適量


家族でつくっても楽しい。
まめぶはひと椀につき5または
7個。奇数個入れるのがルール。

①小麦粉にひとつまみの塩を入れ、水で耳たぶのかたさにこねて親指ほどに分け、くるみと黒砂糖をいれて丸め、片栗粉をまぶしておく。

②にんじん、ごぼうはいちょう切りに、油揚げは短冊切りにし、焼き豆腐は三角切りにする。かんぴょうは戻して1.5㎝に切り、しめじは小房にわける。

③鍋にだし汁と野菜を入れ、やわらかくなったら①も加えて調味する

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