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ひと足先の春を満喫

「岩手カモ胸肉のロースト 野菜のグレック添え」

「岩手カモ胸肉のロースト 野菜のグレック添え」調理例

今回は大ぶりの「岩手がも」の胸肉を使いました。田野畑村で育てられたもので、肉質が柔らかく、コクが深いのが特徴です。

旨みのもとになる脂肪は、非常に舌触りがよく、リノレン酸などが多く含まれています。

また、野菜として使ったヤーコンは、南米アンデス地方原産のキク科の植物で、陸前高田市で特産化が図られています。

根茎を食べますが、生では梨のような歯ざわりと適度な甘さがあり、加熱するとレンコンのような味覚になる不思議な植物です。

甘味といえば、豊かないわての自然が育んだハチミツが、鴨肉の味わいを一層引き立ててくれます。

■材料(3人前)
岩手がも胸肉1枚(約300g)、県産ハチミツ15cc、タイム1枝、コリアンダー5g、ピンクペッパー5g、ゴマ5g、フォンドカナール30cc、人参1/4本、ズッキーニ1/4本、県産ヤーコン1/4本、ぺティオニオン3個、赤ピーマン1/3個、黄ピーマン1/3個、県産椎茸3個、県産エリンギ3本、ニンニク1カケ、三陸なばな3本、クルミ3個、うるい3本、ガルギール3本
■調味料
オリーヴオイル30cc・レモン1/3個・白ワイン50cc・塩・胡椒・セルフィーユ・ディル
■作り方
@カモは脂を薄く削り取り、切れ目を入れる。
A皮の方から中火で、脂を捨てながらゆっくりと焼いていく(8割方皮の方を焼く)。
B焼き上がったら、焼いた時間と同じ時間休ませる。別の鍋に、出てきた肉汁とフォンドカナール(または、固形ブイヨンを濃い目に溶いたスープ)とを合わせてソースを作る。
C皮側にハチミツを塗り、ゴマ、細かくしたタイム、コリアンダー、ピンクペッパーを振りかけ切り分ける。
D各野菜は大きさを揃えて切り分け、オリーヴオイル、ニンニクを入れた鍋で硬い物から順にソテーし、白ワイン、レモンスライスを加え、塩、胡椒をして火を通す(少し硬めに仕上げる)。なばなは、ボイルしてから最後に合わせる。
E皿に色取りよくDを並べ、中央にCのカモを盛り付け、Bのソースを掛けて生の香草を散らす。
■指導/ホテルメトロポリタン盛岡NEW WING
フランス料理「モン・フレーブ」狩野美紀雄料理

「山菜活鮮造り」

「山菜活鮮造り」調理例

季節の野菜が引き立てる海鮮サラダ。

今回は、いわての大地に芽吹く「山菜」を使いました。魚介類は生でも美味しく食べられますが、少し火を当てて旨味を出しました。

山菜の王様「たらの芽」。天然のものは日当たりのよい藪や林に生えています。

日本が原産の「うど」、その香りと歯ざわりは、日本料理に欠かせません。暗い室で育てられる「軟化うど」、盛土をして育てられる「山うど」は、野菜として流通しています。

世界各地に分布する「わらび」は、山の斜面や平地の日当たりのよい場所に群生し、こぶし形に巻いた新芽を食べます。

東西に約122km、南北に約189km、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県を合わせた広さがあり自然が豊かな岩手県。

5月の田植えの頃から、たくさんの天然の山菜が出始めます。

■材料(4人前)
たらの芽4本、山うど1/2、うるい1本、生わらび8本、ラディッシュ2ヶ、ほたて2枚、活たこ8切、巻海老4本、いか1/2パイ、かつお(上身)40g、お好みの野菜、(三陸なばな)適量
■ドレッシング
和風ドレッシング/柚子ドレッシング(ノンオイル):40cc・ポン酢:40cc・鰹出汁:80cc、
酢味噌/赤味噌:20g・酢:10cc・砂糖:5g・出汁:30cc・マスタード(お好みで)
■作り方
@重曹を入れたお湯で、たらの芽を色よく茹で、冷水におとす。
A山うどの皮をむき、千六方に切り、酢水におとす。
Bうるいは水洗いし、うどと同じ長さに切る。
C生わらびはアク抜きした後、切る。
Dラディッシュは水洗いし、スライスして水にさらす。
Eなばなを色よく茹でる。
Fほたてを横半分に切り、薄く塩を当て、表面に焼き目をつける。
G活たこの足を一口大に蛇腹に切り、霜降りにした後、冷水におとす。
H活巻海老の背わたを取り、串にさし、半生に茹で冷水におとし、頭、殻を省き盛り付ける。
Iいかの皮を剥いた後、松笠に切り、表面にバーナーで焼き目をつける。
Jかつおをおろし、一口大に切る。
K以上を皿に盛り付け、和風ドレッシングまたは、酢味噌ですすめる。
■指導/ホテルメトロポリタン盛岡NEW WING
日本料理「対い鶴」須藤義太郎料理長

「三陸なばなと短角牛の淡雪仕上げ」

「三陸なばなと短角牛の淡雪仕上げ」調理例

「三陸なばな」とは、「はるの輝」のことです。

県の奨励品種である「はるの輝」の主な産地は、水沢、一関、大船渡、宮古地域で、早春の「いわての味」として貴重な食材になっています。

蕾から茎まで食べられ、茹でると鮮やかな緑色になるニュータイプのなばなは、生でも美味しいため、茹で過ぎないのがポイントです。

なばなの食感とは別の味わいを求め、「いわて短角和牛」も使いました。この牛は、「南部牛追い唄」にも歌われる岩手の「南部牛」をルーツにした茶褐色の牛です。

■材料(4人前)
三陸なばな「はるの輝」8本、生椎茸1ヶ、黄ニラ1/10束、人参:20g、短角牛:50g、(薬味用:長葱・根生姜各少々)、卵白1ヶ分
■調味料
淡雪用/塩・胡椒・旨味調味料・酒・紹興酒・鶏がらスープ・鶏油、
短角牛用/醤油・酒・旨味調味料・胡椒・砂糖・鶏油・胡麻油、
水溶き片栗粉
■作り方
@なばなの下の硬い部分を取り除き、半分にカットして塩水でボイル後、冷水で色止めしておく。
A生椎茸はタテにスライス、人参は小花に彫り、それぞれボイルしておく。黄ニラは5cm位の長さにしておく。
B短角牛は細切りにしておく。
C鍋を熱し薬味を入れて炒め、鶏がらスープを入れ@とAの材料を入れて味付けし、なばなだけを取り出して、皿にきれいに盛っておく。
D別の鍋で短角牛を炒めて味付けし、カリカリに仕上げる。
ECの残りスープの味を整えて、水溶き片栗粉でとろみを付け、卵白1ヶ分をメレンゲにしたものを流し入れ、鶏油を入れてなばなに掛け、Dの短角牛をその上に盛り、周りに鶏油をたらして仕上げる。
■指導/ホテルメトロポリタン盛岡
中華レストラン「樹苑」鳴海靖浩料理長

「寄せ豆腐」

「寄せ豆腐」調理例

豆腐は、水に漬けて柔らかくした大豆に、水を加えながらすりつぶした「呉(ご)」をしぼって「豆乳」を作り、それににがりを加えて、水をしぼりながら固めていくとできあがります。

この工程で、水をしぼる前のものが「寄せ豆腐」になります。

「寄せ豆腐」は水を切ったり、水にさらしたりすることがないので、大豆のエキスをまるごと食べることができます。

まさに、大豆の味と鮮度で勝負する豆腐という感じがあります。

■材料(4人前)
豆乳360cc、天然にがり5cc、生姜、あさつき、わさび、鰹節各適宜
■作り方
@濃度の濃い豆乳(360cc)を鍋に入れ火にかける。
Aヘラ等でゆっくりかき混ぜながら、70℃くらいまで温度を上げる。
B70℃くらいになったら、にがりを5cc入れる。
C固まりかけてきたら、器にとってもよいし、鍋のままでもよい。
■指導/ホテルメトロポリタン盛岡NEW WING
日本料理「対い鶴」須藤義太郎料理長

協力/ホテルメトロポリタン盛岡 (本館・NEW WING)岩手県外食産業協議会会員

ホテルメトロポリタン盛岡のシェフが教えるこれで味の深みを出そう

須藤料理長
須藤料理長から
山菜も鮮度が命。

生わらびは、固くなるので採ったらすぐにアク抜きをすること。重曹をまぶして熱湯をかけ、落しぶたをして2〜3時間。そのままさっと茹で、冷水にとって1〜2時間流水にさらす方法が簡単。ただし、熱湯1リットルに重曹を小さじ1杯の割合を超えるとベタベタになるので、注意しましょう。

狩野料理長
狩野料理長から
グレックで楽しもう。

オリーブオイルとにんにくを入れた鍋で、少し固めに野菜をソテーし、サラダ感覚で食べるのがグレック。今回は、鴨肉のローストをのせましたが、鶏肉でも、シーフードでも、工夫しだいでバリエーションが広がります。ただ、鶏肉では、火を入れすぎないことがポイントです。

鳴海料理長
鳴海料理長から
鶏油作りに挑戦。

塩味の中華料理には、鶏油です。モモ肉などについている黄色の脂身がたくさんたまったら、ネギや生姜とラップで包み、ボールに入れて2〜3時間蒸し上げると、香りがいい油が分離してきます。それを漉してから、フライパンなどで水分をとばすと美味しい鶏油のできあがりです。

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