特集

今が旬岩手まるごと海菜山料理

「海の幸」と「山の幸」。いわての「幸」をふんだんに使ったまさに岩手まるごとFOOD。

日本初の平民宰相として知られる原敬は、盛岡市本宮に生まれました

明治42年、盛岡の古川端というところに建てた別邸介寿荘では、母の米寿を祝い郷党の和友と語らうのを楽しみにしていました

郷土の豊富な食材で作られた季節の料理を囲んでの語らいは夜遅くまで続いたことでしょう

今回は 介寿荘跡地に建つホテル東日本盛岡から協力をいただきました

岩手の大地で育った「いわて短角牛」を上品に演出…。「短角牛と純情野菜の冷製辛し味噌仕立て」

「短角牛と純情野菜の冷製辛し味噌仕立て」調理例

材料は、爽やかな草原で育つ短角牛。そして、肥沃な大地から伸び立つアスパラ、さらには豊かな三陸の海に育まれたワカメ、県産大豆を使った豆腐などです。

岩泉町産の短角牛は、赤みの肉に味があるので薄切りにして、軽く火を通します。

北上産の朝採りアスパラガスも、鮮度と旨みがあるので、さっと湯を通したもので十分です。

岩手の食卓では、「生産量日本一」のワカメも欠かせませんし、「豆腐の消費量日本一」の盛岡では豆腐が並びます。

そして、このように強力な個性を持った素材の味を一層引き出してくれるのが、特製の「辛し味噌ダレ」です。

このタレが、一見洋風に見えるこの料理が和風料理であることを実感させてくれます。しかも、マンボウの身などのさっぱりした素材や、しゃぶしゃぶにも使える万能なタレです。

■材料(4人分)
短角牛:200g(モモ肉スライス)、グリーンアスパラ:4本、生ワカメ:80g、豆腐:1/2丁、とうもろこし:1/2本
辛し味噌ダレの材料
田舎味噌:100g、濃口醤油(72cc)、トーバンジャン:10g、みりん:少々、レモン汁:少々、梅酒:少々、ごま油:15cc、たまねぎ:100g、にんじん:100g、オイスターソース:少々、これらをミキサーにかけます。一晩おくと味がまろやかになります。

包み紙を破ると、三陸の香りがただよう・・・「天然ホヤの紙包み揚げ」

「天然ホヤの紙包み揚げ」調理例

東北から北海道にかけて分布するホヤ。

固い外皮を剥ぎ、なかのオレンジ色の部分を食べます。黒い部分は苦味のもとになるので、きれいに取り除きます。

特有の甘みはオクタノールなどの高級アルコールによるものといわれています。

近年、養殖もされるようになりましたが、ホヤは海のパイナップルと形容されるその姿も災いするのか、好き嫌いナンバーワンの食材と言われています。

しかし、今回使用した天然ホヤは、岩手県北部にある種市町の漁師が海底まで潜って取ってきた優れものです。

そのホヤを、中華風にアレンジすることで新たな味を発見したのが今回の料理です。

まず、「炒める」料理です。

加熱することで強烈な磯臭さが半減します。さらにセロリ、ネギ、ショウガなどの香味野菜と炒めることで、ほのかに磯の香りがする最高の料理になります。

そして、「揚げる」料理です。

しかも紙で包み、揚げることで香りを楽しむ料理になります。焦げ目の入った紙を破いた瞬間に立ち上る湯気の中に、三陸の香り、味わいを存分に楽しむことができます。

ただし、ホヤは熱を加えると縮む素材なので、時期と産地にこだわりが必要です。

ですから、これらの料理は旬の県北産の天然ホヤにこだわった贅沢な料理と言えます。

■材料(4人前)
天然ホヤ:2個、香味野菜(長ネギ:細切り30g、生姜:細切り10g)、絹サヤ:8枚、パラフィン紙:8枚(20cm四方)、生姜汁:適宜、調味料(オイスターソース:小さじ1、砂糖:一つまみ、サラダオイル:小さじ2、醤油:小さじ1、紹興酒:小さじ1)
■作り方
@ホヤは殻から取り出して4等分に切り、苦みのもとになる黒い部分を取り除き、よく水洗いをする。
A沸騰した湯に生姜の搾り汁を入れ、ホヤを2〜3秒くぐし、氷水におとす。
Bボールによく水切りしたホヤ、香味野菜、調味料を入れもみ込む。
Cパラフィン紙にBをのせ、空気が入らないように半月形に折りたたむように巻く。
D中温の油で、約3分くらい油をかけながら揚げる。

ビールとサラダは絶妙のコンビです。「姫筍とトマトのゴマ風味グラタン」

「姫筍とトマトのゴマ風味グラタン」調理例

岩手の初夏の味「姫筍」は、トマトと焼き上げることで香ばしさが引き立ちます。できる限り生を使いたいものです。

下に敷いた、たまねぎから甘みが、ベーコンからは香りが加わり、全体の味に深みが出てきます。

焼く前に振りかけた白と黒のごまの香ばしさは、岩手名物の南部せんべいをかみしめた時の風味に似たものがあります。

さて、熱いうちにいただくなら、ゴマ油をかけます。ごまの風味が一段と高まります。

冷やしていただくなら、フレンチなど、お好みのドレッシングをかけます。サラダ感覚で、どんどん食べられます。

オーブントースターを使ってできる手軽なグラタン。皆様のご家庭でのお試し料理として、イチ押しです。

■材料(4人前)
姫筍:生のもの8本、トマト:小さめのもの3個、たまねぎ:1個、ベーコン:100g、黒ごま・白ごま:少々、バター:15g、塩・コショウ:適量、好みに応じてハーブ
■作り方
@トマトを輪切りに、姫筍は焼いて皮を剥いておく。
Aベーコンとたまねぎをスライスしてバターで炒める。
BAをグラタン皿にしき、@を並べて塩・コショウをする。塩はかなり多めに振りかけるのがポイント。
Cごまをふって、トマトの水分が無くなるまで焼き上げる。

(株)ホテル東日本盛岡のシェフが教えるこれで味の深みを出そう

堀内総料理長
堀内総料理長から中華の心得

魚貝類を中華風に仕上げる時は、生姜汁を入れてボイルします。そうすると、エグミがとれ、余計な水分も抜くことができます。次の作業として、油に通さず、熱い油を直接かけます。これで、食感を出し、身が縮むのを防ぐことができます。ぜひお試しを。

元村料理長
元村料理長から和風ソースを伝授

赤ワインを使った「牛肉のタタキ」のソースです。分量は、酢、醤油、赤ワインを、3:2:1の割合で混ぜ合わせます。それに牛肉のタタキを30分、スライスしたたまねぎは一晩ほど漬け込みます。ソースが染み込んで、素材の風味が出てきます。ぜひお試しを。

近江料理長
近江料理長からトマトのグラタン応用編

姫筍以外にアスパラガス、ナス、ポテトなどでもいい味が出ます。つまり、トマトが旬の野菜の美味しさを引き出してくれるわけです。7月下旬になると、二戸地方を中心に煮る・焼く料理に最適な「クッキング・トマト」の出荷が始まるので、グラタンの楽しみは倍増します。ぜひお試しを。

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