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今年も新米に感謝します。さあ、あがらいん!!

いわての農家が手塩にかけて育てた「いわて純情米」

「米」という字を分解すると「八十八」になります。

お米を作るのには、八十八の手間暇がかかる、それを唄った民謡が「米節」です。

また、米といっても種類はさまざまです。

普段に食べている「うるち米」、赤飯やお餅用の「もち米」、お酒用に使われる「酒造好適米」etc。

今年も、丹精こめて育てられた、おいしい新米が収穫されました。

※「あがらいん」とは、一関地方の方言で“めしあがれ”という意味です。

冠婚葬祭の定番、食べ方に作法があります「餅御膳」

「餅御膳」調理例

広い「いわて」には、地域それぞれの食文化があります。例えば、その昔、岩手県は南部藩と伊達藩に分かれていました。だから、文化風習に違いがあるのです。さらに、隣同士の集落でも微妙に違いが見られます。

ここでは、岩手県南部の一関地方から餅文化をご紹介します。

一関地方は、伊達藩の時代から今日まで、冠婚葬祭の正式料理といえば、お餅だけの「餅御膳」が振舞われています。

そもそもこの地方では、正月に始まり、小正月、二月年取り、桃の節句、八十八夜、端午の節句、さなぶり、お盆、刈上げもち、そして神々の年越しと、年中もちを食べており、もちを食べる「もち暦」まであります。

ですから、あんこ餅をはじめとして、くるみ餅、ごま餅、ずんだ餅など2百近くの食べ方があり、「日本一のもち文化圏」と言われるのも納得できます。

さて、餅御膳では、食べる順番があります。

最初に、左手前、つまり通常ご飯の位置にあるあんこ餅をいただきます。あんこ餅は、別名「魔除けの餅」とも呼ばれ、どんな餅料理にもつくものです。

あんこ餅から始まって、左奥、右奥と、時計回りに4種類または6種類の季節素材を活かした餅をいただいていきます。真中に置かれた甘酢仕立ての「なます(大根おろし)」は口直しに食べるもので、消化を助ける役割もあります。

最後は雑煮をいただく、これが御膳の正式な食べ方になります。

縄文のお米を使って、洋風の食べ方を「古代米のリゾット」

「古代米のリゾット」調理例

一関市の隣にある花泉町では、古代米の振興に力を注いでいます。

古代米のなかでも「紫黒米(黒米)」は、表皮に「アントシアン」という色素を含んだお米で抗酸化作用があり、体内に発生する活性酸素を消し去る働きがあるとされています。

漢薬学書によれば「精力増進、脾臓、肝臓を強め、造血作用により肺機能を強化させる」と、薬用効果が特記されているほどです。

高タンパクで多くのアミノ酸を含み、鉄分、カルシウムにあっては精白米の2〜3倍の含有量がある「古代米」は、美容と健康の自然食品として注目を浴びています。

【世嬉の一酒造・レストラン「世嬉の一」から教えていただいたリゾット、パエリアの簡単レシピ。今回の方法は、オーブンを使った方法です。】
■材料(3〜4人分)
たまねぎ(55g)、無塩バター(30g)、古代米(1合)、水(180cc)、あさり汁(150cc)、生クリーム、塩、パセリ、パルミジャーノ・チーズ(適量)
■作り方
@ざっと洗ってザルにあげておいた「古代米」、みじん切りにした「たまねぎ」をバターでソテーします。
なお、うるち米との比率が5:1でもきれいな色合いを出すことができます。
A古代米が透き通ったらあさり汁と水を加えて蓋をし、オーブン(240℃)で15分間炊き上げます。
ガスを利用する場合は、20分くらい煮ます。少し固いくらい(アルデンテ)がポイントです。
B米が炊き上がったら、生クリームを加えて軽くソテーします。あまりかき回すとお粥状になるので注意します。
C器に盛り、パルミジャーノ・チーズとパセリをふりかければ完成です。

新米の季節、海の幸や山の幸も充実しています「いわてまるごとパエリア」

「いわてまるごとパエリア」調理例

全国屈指の県南産「ひとめぼれ」、いわての幸はこれだけではありません。

まず、三陸海岸からは、海の幸を代表する「南部鼻曲がり鮭」。たんぱく質やカルシウムはもちろん、DHAも豊富です。そして、「ムール貝」。きれいな海で育つので、ホタテやカキに優るとも劣らない美味しさがあります。

そして山の幸では、「しいたけ」。いわての冷涼な自然条件のもと、肉厚で、形良く、薫り高く育ちます。これまでに幾度となく全国の干ししいたけ品評会で優勝を重ねてきました。

これらの素材が一つの器の中で醸し出すハーモニー。これは、まさに「まるごといわて」の美味しさそのものです。

■材料(1人分)
米(50g)、たまねぎ(30g)、にんじん(10g)、無塩バター(10g)、サフラン(0.01g)、塩(0.1g)、鮭(30g)、ホタテ(1個)、ムール貝(2個)、地鶏(50g、岩手なら「南部かしわ」です)、しいたけ(1個)、あさり汁(100cc、コンソメ・スープでも可)
■作り方
@ざっと洗ってザルにあげておいた「米」、みじん切りにした「たまねぎ」、「にんじん」をバターでソテーします。
A米が透き通ったらあさり汁を加えて火にかけます。
B沸騰してきたら、鮭、ホタテ、ムール貝、地鶏、しいたけを加えて蓋をし、オーブン(240℃)で25分間炊き上げます。
広い鍋でガスを利用する場合は、焼き網などにのせて火元から距離をとり、弱火で40分くらい煮ます。底にかるくお焦げができていれば食べごろです。
C炊き上がったら、パセリを振りかけて完成です。

取材協力/世嬉の一酒造・レストラン「世嬉の一」

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